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【分析】日本人が常温保存の牛乳を飲まないワケは?

2016-06-17 人民網日本語版 人民网日文版


「中国に来るまで、ぬるい牛乳を飲んだことがない」と、交換留学で中国に1年留学した日本の女子大生倉理歩さんは取材に対して語る。帰国して就職し、数年経った今も、倉さんは中国のスーパーに並ぶ、たくさんの種類の牛乳を覚えている。

 

食品の安全管理体制が整い、食品の種類の多さで知られる日本であるにもかかわらず、なぜ中国に来た日本人は、乳製品の種類は中国のほうが多いと感じるのだろうと不思議に思うかもしれない。「牛乳大国」で知られる日本のスーパーやコンビニを取材してみると、乳製品の種類は中国のスーパーなどに遠く及ばなかった。中国のスーパーでは、幾つもの冷蔵コーナーに牛乳やヨーグルトが陳列されているほか、常温の棚にも常温保存可能な牛乳や輸入の牛乳などが所せましと並んでいる。

 


東京都内のスーパーの冷蔵コーナーに並ぶ乳製品

 

日本はなぜ常温保存の牛乳が少ないのか


日本では食品や栄養に対する十分の知識を日本人が身につけるための栄養教諭制度が2005年から実施されている。低温殺菌牛乳の提供も同制度に盛り込まれている。

 

この制度の実施もあり、倉さんは子供のころから乳製品に接し、それらは全て低温で保存された製品。知らず知らずのうちに、乳製品に対する認識、選択する際の基準が形成された。実際には、日本人は、多くの中国人と同じで、低温保存の牛乳と常温保存の牛乳にどれほどの差があるかは知らない。

 

日本の市場を取材する過程で、牛乳やヨーグルトなどの乳製品は通常、冷蔵保存され、常温の棚には陳列されてはいないことが分かった。乳飲料であっても、冷蔵保存されている。この種の商品は、10度以下の環境で保存するよう表示されており、賞味期限も通常1カ月以内と、厳しい決まりがある。

 

日本の乳製品市場の構造は、常温で大量の乳製品を陳列し、輸入の常温保存の牛乳が日に日に激増する中国とは大きな違いがある。

 

乳製品の発展の道の違い

 

新華社の特約アナリスト宋亮氏は取材に対して、「日本の乳製品の発展の過程は中国ととても似ている。初めは牛乳はなく、一部の地域に低温牛乳があるだけだった。その後、業界が徐々に発展するにつれ、常温保存の牛乳が登場し、国民が牛乳を飲むという習慣を身につけるようになった。そして、都市化が進み、人々の乳製品に対する要求が高くになるにつれ、常温保存の乳製品に代わって低温保存の乳製品が並ぶようになる。中国もこれと同じ道を歩んでいる」と分析している。

 

中国の乳業の市場は、南北の地域差がある。北部は乳製品の生産が多く、常温保存の牛乳も多い。それが、中国人が牛乳を飲む習慣を身につけるのにつながった。内蒙古(内モンゴル)自治区の「伊利」や「蒙牛」などのメーカーは、中国全土で常温保存の牛乳を販売し、中国乳製品の巨大企業にまで成長した。

 

実際には、日本に常温保存の牛乳から低温殺菌牛乳への移行に十数年を費やし、その過程で、政府が大きな役割を果たした。

 

「日本人も初めは、主に常温保存の牛乳を飲んでいた。しかし、日本国内の乳業の発展を守るため、子供が低温殺菌牛乳を飲むよう奨励するようになった。そして、関連の政策を制定し、高齢者にも低温殺菌牛乳を飲むよう奨励し、最終的に、国民全体が低温殺菌牛乳を主に飲む習慣が形成された」と宋氏。「低温食品工業は、食品業界で最も進んでいる一つの側面を反映している。乳製品だけでなく、日本の多くの食品は低温保存している。乳飲料を例にすると、常温保存もできるものの、製品の栄養素や口当たりなどが大きく変わる」。

 


東京都内のスーパーの冷蔵コーナーに並ぶ乳製品

 

日本の市場を取材すると、常温保存の飲料の棚には、100%ジュースやミネラルウォーター、炭酸飲料が主に並び、冷蔵の棚には牛乳や乳飲料、ヨーグルトなどが並んでいた。その種類や数は、中国のスーパーよりはるかに少なかった。中国乳業協会加工専門委員会の顧佳昇副委員長は取材に対して、「日本や他の国の乳製品業界の発展の経験を参考にしているものの、中国の乳業は常に国の事情や特色を強調している。今後、中国の乳業は、常温保存の牛乳と低温保存の牛乳を共存させながら発展させるだろう」との見方を示した。

 

一方、宋氏は、「国の事情は違うものの、日本の乳業の発展の歴史を、中国は参考にすべき。現在の状況を見ると、日本の市場と比べて、中国は、乳製品の科学的な消費を促す宣伝がとても不足している。例えば、政府の、牛乳を飲むことに関する教育や乳製品に対する認識促進をめぐる宣伝が足りない。実際には、政府が教育関連の宣伝に力を入れなければ、乳製品業界で問題が発生した時、国民は真偽を見分けることができない」と指摘している。



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